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「高山之末[たかやまのすえ]短山之末[ひくやまのすえ]より、佐久那太理[さく

なだり]に、落多支都[おちたぎつ]、速川[はやかわ]の瀬坐[せにます]、

瀬織津比賣[せおりつひめ]と云神[いふかみ]、大海原[おおうなばら]に持出

[もちいで]なば、荒塩之塩[あらしほのしほ]の八百道[やほじ]の、八塩道

[やしおじ]塩[しほ]の八百会[やほあひ]に座[ま]す、速開都比賣[はやあきつ

ひめ]と云神[いふかみ]、持可可呑[もちかかのみ]ｔむ。如此[かく]可可呑

[かかのみ]ては、氣吹戸坐[いぶきどにます]氣吹戸主[いぶきどぬし]と云神

[いふかみ]、根国底之国[ねのくにそこのくに]に、氣吹放[いぶきはなち]てむ。

如此[かく]氣吹放[いぶきはなち]ては、根国底之国[ねのくにそこのくに]に

坐[ます]、速佐須良比賣[はやさすらひめ]と云神[いふかみ]、持佐須良[もち

さすら]ひ失[うしなひ]てむ。如此[かく]失[うしなひ]ては、自今日始[きょう

よりはじめ]て、罪[つみ]と云[い]う罪[つみ]は不在[あらじ]と、祓給[はらい

たま]ひ、清給事[きよめたまうこと]を、諸[もろもろ]聞食[きこしめせ]と宣

[のる]。」



　　荒塩[あらしほ]の塩[しほ]の八百道[やほじ]の塩[しほ]の八百会[やほあい]

とは、塩[しほ]（水火[すいか]）（選[え]り分[わ]ける働[はたら]き・浄[きよ]

めによって揉[も]みに揉[も]まれ、さらに多種類[たしゅるい]の塩[しほ]に

よって揉[も]みに揉[も]まれる場所[ばしょ]。

　即[すなわ]ち人体[じんたい]においては、胃[い]から小腸[しょうちょう]

大腸[だいちょう]にかけて、様々[さまざま]な消化液[しょうかえき]を出[だ]

して、激[はげ]しく揉[も]みに揉[も]んで消化[しょうか]分解[ぶんかい]し、

必要[ひつよう]なものを吸収[きゅうしゅう]して、血液[けつえき]の中[なか]

へ送[おく]られるのです。

　地球[ちきゅう]においては、大海原[おおうなばら]に流[なが]れ込[こ]んだ

ものを、海[うみ]の底[そこ]で激[はげ]しく揉[も]んで分解[ぶんかい]し、

地球[ちきゅう]の内部[ないぶ]へ送[おく]り込[こ]まれるのです。

　速開都比賣[はやあきつひめ]とは、一切[いっさい]の液体性[えきたいせい]

の循環[じゅんかん]を司[つかさど]る女神[めがみ]。天[てん]（宇宙[うちゅ

う]の循環[じゅんかん]）・地[ち]（水[みず]の循環[じゅんかん]）・人[ひと]

（血液[けつえき]の循環[じゅんかん]）のすべての分野[ぶんや]に働[はたら]

いているのです。

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